よろずを継ぐもの

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醤油、育ててみました

おばあちゃんの知恵袋NEO
第3話
2023.3.7
手前味噌の手軽さと美味しさに感動した昨年、実はもうひとつ手作り調味料を育てていました。
味噌と同じぐらい日本人の定番中の定番、お醤油。
お刺身はもちろん、料理の味付けや、焼きおにぎり、卵かけごはんなどお夜食まで出番は多く、それでいて気が付くと劣化が進んでしまいこんな味だっけ⁉と首をかしげながら処分することもしばしば。
市販の醤油のボトルの進化、すごいと思いませんか⁉
鮮度キープボトルなる物が主流になりつつあり、2重構造のペットボトルのようになっているから密封感があり、昔のようにいつあけたかわからない古い醤油をいざ使おうと思ったら酸化が進んでいて風味も飛び、味もなんか変なような…といったことがなくなりました。ふと、各メーカーがそこまでこだわる醤油の鮮度に興味が湧いて、しぼりたて醤油が味わえるという(株)今しぼりの「育てる醤油」を買ってみたのです。

醤油、育ててみました

2022年7月24日 仕込み

お洒落なパッケージに必要なものがすべて入った手作りお醤油キット。お味噌同様、昔は各家庭で作られていた発酵食品だといいますが、知識では知っていてもなかなかお醤油が発酵食品という意識ってないですよね。「仕込む」なんて大げさな作業は全くなく、瓶に同封の醤油麹と湯冷ましの水を入れたら、定期的にかき混ぜるだけ。たしかに商品名のとおり仕込むというよりは育てるという言葉がしっくりきました。名前を付けて育てる方もいるとか。私はかき混ぜるタイミングを忘れないようにリビングのカレンダーにぐるぐるマークを書き込んでいました。

醤油、育ててみました

最高の磯辺焼きを目指して

ビターチョコレートのような色になればとりあえず完成との事で、目安の6か月も過ぎ年も明け、いよいよ楽しみにしていたしぼりたて醤油をいただいてみることにします。何でいただこうか、私が真っ先に思い浮かんだのは磯辺焼き。お正月のおもちをあえてこのために残しておいたんです。そしてテレビで特集されていて気になっていた、佐賀県有明に次ぐ海苔の生産数を誇る兵庫県、その中でも一番摘みの海苔のみを神戸ブランド海苔「須磨海苔」として販売していることを知りこちらもスタンバイ。醤油しぼり器にもろみとお水を入れて混ぜたらしぼりたてのお醤油の完成です。

醤油、育ててみました

さわやかな塩味と甘い海苔の磯辺焼き

手間はあまりかかっていませんが、やはり半年以上気にかけながらかき混ぜてきたので愛情が湧き、そんな気持ちも相まって美味しくないわけがない…。
ただもろみ(お醤油の素)はふた夏超すとさらに美味しくなるそうで、今のところはこくがあるというよりはさっぱりとした爽やかな塩味のお醤油といった印象でした。というわけで、しばらくは大切に味見程度で過ごしていきたいと思います。
ちなみにしぼり終わったもろみもお料理などに使え、メーカーでは食べる醤油として販売しているとの事。そこで玄米に混ぜて焼きおにぎりにしてみました。玄米の甘みとお醤油の焦げた香ばしさがとても美味しくて、これはしぼって捨てるのは絶対にやめようと心に誓いました。和風ドレッシングに使ったり、焼いたお魚をもろみでつけてお弁当に入れても良さそうです。こんな楽しみまでついてくるなんて!とわくわくしつつ、今年ももう1本「育てる醤油」を仕込もうと思います。


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