喜界島酒造の前身は石川酒造、沖縄の女性杜氏石川すみこは喜界島に渡り、喜界島で自家用の焼酎製造をしていた数件の蔵人達に、泡盛から始める醸造技術の指導をしながら、本人も蔵人として焼酎造りを始めました。その後、蔵を手放すことになりましが、焼酎蔵を引継ぎ1916年（大正５年）創業から現在に至るのが喜界島酒造です。
喜界島での米農家は多くがサトウキビ栽培に係り、喜界島には現在田んぼがありません。喜界島酒造で使用する黒糖の数量は１回当り、実に6トン（2021年製造時）を使用しますので、喜界島地場産の原料には不足があり、原料調達は沖縄産の黒糖に頼らざるを得ない境遇にあります。前述のとおり田んぼが消え、米の生産が行われず島外から米を調達しなければなりませんでした。

「キャプテンキッド」の生い立ち
1988年頃の焼酎ブームと言われる時期ながら、保有する焼酎は増産・増産で在庫は減らず増えるばかりの黒糖焼酎をもっと販売に繋げられないか？
創意工夫と当時のウイスキーブームからヒントを得て、業界初の木樽貯蔵商品の開発に着手し、長期貯蔵熟成酒を新樫樽に移して熟成香味づけしウイスキーを意識した結果、アルコール度数を43度にまで仕上げました。
鹿児島本土と奄美大島の間トカラ列島に宝島があります。その昔イギリスの海賊「キャプテンキッド」が宝島に酒樽を隠したらしいと言う伝説があり、ネーミングは「キャプテンキッド」とし、1991年3月樫樽貯蔵酒「キャプテンキッド」は蔵出しされました。
蔵人全員で宝島に出かけ、キャプテンキッドが隠したと言われる酒樽にめぐり合えれば、、、と思いをはせて、今夜もオンザロックのグラスを傾けながら長期熟成酒の余韻と共に語り合います。

全体評価：口に含むと香ばしさと樽からの甘い風味、キレのあるアルコールのボリューム感が感じられます
味わい評価：カカオチョコレートのほろ苦さが口の中に広がります
余韻評価：長い
アフター評価：苦みと甘みがうまく調和して最後まで広がります。淡いグリーンがかったレモンイエロー、広葉樹の葉、檜、バターオイリーなニュアンス
口に含むと樹木の香りとアルコールの高いボリューム感が強く、タンニンもやや感じます。

■セット内容：キャプテンキッド720ml×１

◆保存方法：常温で保存