くらしのこみち

風通織

今月のお道具
2024.2.29
風通織
ふわりと風を通す風通織

伝統的工芸品である西陣織。
西陣織とは京都で育まれてきた高級織物で「多品種少量生産が特徴の京都(西陣)で生産される先染(さきぞめ)の紋織物」の総称です。
昭和51年2月26日付で国の伝統的工芸品に指定されました。

西陣織というと豪華絢爛な金彩が施された帯や、優雅な手書きの友禅などを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
実は12種類もの織物が西陣織といわれるものです。
(爪掻本綴織、経錦、緯錦、緞子、朱珍、紹巴、もじり織、本しぼ織、ビロード、絣織、紬、風通)
その中の一つ、風通織(ふうつうおり)とは、表と裏に異なる色糸を用いて平織りをし、模様の部分で表と裏の配色が反転にする様に織り上げたものです。
このため、表と裏の糸が交差する部分以外は袋状になり、中を風が通るという意味から風通と名付けられました。
この組織はすでに法隆寺伝来の中にあり古い歴史があるそうです。

こちらの風通織に使用している綿糸は、ガス焼コーマ糸60番手双糸を使用しているため、洗濯を重ねても毛羽立ちが少なく、糸がほつれることがありません。
また、西脇市の染色工場での堅牢染めをしています。

風通織
100kg単位の染料でまとめて染色しているので、個体のばらつきが出にくく、安定した発色となっています。また色落ちしないのも特徴です。
配色は、緑ベージュ、赤ピンク、紺ベージュ、茶ベージュという組み合わせとなっており、それらの糸を織機にかけて伝統柄はもちろん、オリジナルデザインまで織っていきます。
どの配色も美しく、飽きがこず、自然に現代の暮らしにも溶け込むように思います。
織は、京丹後市の工場で行われています。低速の織機を使用しているので糸に無理がかからないため、柔らかくふかふかとした生地となるのです。。

伝統工芸品でありながら、使えば使うほどに風合いが増していく大切に育てたい織物です。

風通織
風呂敷とは

なぜ、風呂敷というのでしょうか?
風呂敷の名称は、室町時代末期に大名が風呂に入る際に家紋付きの布の上で脱衣などをして服を包み、入浴後は布の上で身支度をしたことから「風呂で敷く」→「風呂敷」となったと言われています。(ほかにも諸説あるようです)

日本最古のエコバッグ

風呂敷は、大切なものを包んだり、収納したり、運んだりするのに欠かせませんね。昔の人は、着物やお酒などを持ち運ぶのにちょうどよい風呂敷を使っていました。
使わないときは小さくたたむことができるのも現代のエコバッグですね!
また、収納に使うこともできますし、旅行の際のお洋服の仕分けにも便利です。
様々な包み方も紹介されているので、「え、それ風呂敷でできてるの?」とびっくりされるようなおしゃれなものも。
何度も洗えて丈夫な風呂敷を、ぜひ現代の暮らしに取り入れてみてくださいね。

風通織
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