くらしのこみち

【宮島工芸製作所】丸柄ナナメ杓子

今月のお道具
2023.8.30
毎日のご飯をよそうしゃもじ。せっかくならお気に入りの物を使いたいですね。
新米の美味しいこの季節に是非おすすめしたい、木製のしゃもじをご紹介いたします。
【宮島工芸製作所】丸柄ナナメ杓子
杓子のまち 広島県宮島

広島県の宮島といえば、しゃもじのまちとして有名なことをご存じの方も多いのではないでしょうか。
「宮島まちづくり交流センター」の前には長さが7.7メートル、最大幅が2.7メートル、重さが2.5トンもある、世界一大きい杓子(宮島ではしゃもじのことを杓子と呼びます)が宮島のシンボルとして飾られています。
ではなぜ、宮島は杓子のまちになったのでしょうか。
由来は1800年ごろ 寛政のころまで遡ります。
かつて宮島にあった神泉寺の誓真という僧が、ある夜夢で見た弁財天が持つ琵琶の美しい形から杓子を考案したと言われています。
それから誓真上人は島の人々に、御山の神木を使って杓子を作ることを教えました。
「この神木の杓子で御飯をいただけば、ご神徳を蒙り福運をまねく」という誓真上人の高徳とともに、宮島杓子の名声は世に広く知られるようになりました。
現在では、その伝統を活かして杓子の他にも木製のお玉や料理杓子なども作られています。
【宮島工芸製作所】丸柄ナナメ杓子
宮島工芸製作所の杓子

宮島工芸製作所の杓子は、原材料に主に広島県北地域から産出されるヤマザクラの木が使われています。
ヤマザクラの木質は堅く弾力があるので長期間の使用に耐えます。
今回おすすめする「丸柄ナナメ杓子」は、持ち手はやさしい丸みがあって握りやすく、ナナメになった先の方はご飯釜の底のカーブに沿ってご飯がすくいやすい形になっていて、なんとも気持ちのいい使い心地です。
表面の手触りはとても滑らかで、職人の技が光ります。
「木製のしゃもじはご飯が引っ付くのが心配」と思われる方も多いかもしれませんが、前もって水につけて濡らしておけば、それほどくっつく心配もありませんよ。
お手入れには棕櫚の束子がおすすめ。表面に凹凸が無いので、水につけて束子でこすれば簡単に表面についた汚れを落とすことが出来ます。
【宮島工芸製作所】丸柄ナナメ杓子
使うほどに愛着がわく杓子

木の道具は、経年変化も楽しみの一つ。
この杓子も経年変化により木の赤みが増して味わい深くなっていきます。
使うほどに愛着がわく杓子。長く大切に使っていきたい道具です。
■使用上の注意
使う前にお水で濡らしていただくことをおすすめします。水にぬらすことにより、ごはんものはくっつきにくく、汁物などの色移りもしにくくなります。
ご使用後は、早めに洗い、しっかりと水気を切って風通しの良いところで乾燥させてください。食器洗浄機、乾燥機にはお使いいただけませんのでご注意を。
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