くらしのこみち

【杉の木クラフト】お弁当箱

今月のお道具
2023.3.27
軽くてごはんがおいしいお弁当箱

春、4月。新しいことを始めたくなる季節です。
「お弁当を持っていこうかな?」という方も多いのでは?
お弁当箱の素材も形も様々。
プラスチックや、ステンレス、アルマイト、そして木製。
楕円形や長方形、二段重ねになったもの。
木製のものでも、白木そのままのものやウレタン加工されたもの、漆塗りのものなどあるので迷ってしまいますね。
仕事や学校の間のお楽しみのお弁当時間。お気に入りの物を探してみましょう。
【杉の木クラフト】お弁当箱
今回ご紹介するのは、九州産(福岡、大分、佐賀県)の杉の木を使ってものづくりをされている福岡糸島にある「杉の木クラフト」のシンプルながら味わいのあるお弁当箱です。
私は昨年からこのお弁当箱を愛用しているので、使い心地もお伝えしたいと思います。

「杉の木クラフト」は 杉を素材とした器から家具までの生活道具を作っています。
工房のお庭では、家族で召し上がるくらいのお米も育てておられて、その稲わらで毎年12月頃にはしめ縄飾りキットも販売されています。
昨年(2022年)11月に工房を訪ねてきました。
【杉の木クラフト】お弁当箱
挽き曲げという方法でお湯の中で木を曲げ形を作るということや、塗装や接着などにも自然素材にこだわっておられることを作家の溝口さんに丁寧に教えていただきました。
杉は軽くて、あたたかくて、やさしい木です。
杉の木には調湿や断熱の性質があり、そのため杉の木でできたお弁当箱は詰めたご飯の余分な湿気を吸収して、お櫃に入れたご飯のようにふっくらと美味しい状態を保つことができます。
ちょっとやわらかめになっちゃったかな?と思う日でも、なんだかいい感じになっています。
そうした杉の特性を活かしつつ、油もののおかずの汚れやにおいが移らないように、塗装は漆を塗って拭きあげるという拭き漆仕上げにしています。
これも、実際にカレー粉や醤油、調味たれなど使ったものを入れますが気になることがありません。

また、漆には抗菌作用もあるので、お弁当の傷みが心配な夏場も安心です。

蓋は載せるだけの平たい一枚板のものなのですが、私はお弁当クロスでぎゅっと包んでいるだけ。
気になる方はお弁当用のゴムなどで止めるのもよいかもしれませんが、私はゴムがなくても汁が漏れることは今のところありません。

この長方形の形もとても詰めやすくて重宝しています。小サイズで一般的な女性向けのサイズとなっています。

お手入れ方法は、柔らかなスポンジで中性洗剤を使って洗えます。木製品は黒ずみなど心配される方も多いのですが、こちらは拭き漆仕上げをしているため、そこまでの心配はあまりされなくてもよいでしょう。
洗った後、少し水をきって、ふきんで水気を取ればなおよいでしょう。

杉の木は軽く、手に取ると温かみがあって、さらに溝口さんの自然素材にこだわったやさしさのあふれるお弁当箱。大切にこれからも使いたいと思います。
【杉の木クラフト】お弁当箱
■使用上の注意
・電子レンジ、食洗器、乾燥機不可。
・冷蔵庫内での一時的な使用は可能です。
・ご使用後すぐに洗うことが望ましいですが、時間が経ち飯粒などが乾いて固くなったときはこすり取らずに、水につけて柔らかくしてから落としてください。
・蓋の板は一枚板ですので湿気を吸うことで多少反りますが、裏側をよく乾かすことで、また元に戻ります。特に温かいままのご飯に蓋をすると反りが大きくなります。
・漆は紫外線に弱いので、直射日光に長時間当たらないようご注意下さい。
・長く使わないときは、隅まできれいに洗い、乾かしてから蓋を開けた状態で補完してください。
・自然木の木目や色の出かたは様々です。自然素材の個性としてご了承ください。
【杉の木クラフト】お弁当箱
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