くらしのこみち

2023年(令和5年)5月 皐月

歳時記
2023.4.28
立夏 5月6日から 夏の季節の始まり。春分夏至のちょうど中間です
小満 5月21日から 新緑から万緑へ移り変わるころ。草木が勢いよく生い茂ります
2023年(令和5年)5月 皐月
八十八夜
夏も近づく八十八夜♪
八十八夜は立春から数えて八十八日目で、今年2023年は5月2日。
二十四節気の穀雨のころとなります。
この八十八夜とは「雑節」のひとつで、「雑節」と二十四節気の暦日の他に、季節の移り変わりをより的確につかむために設けられた特別な暦日なのです。ほかには「節分」や「半夏生」、「入梅」、「土用」などがあり、耳にされることも多いかと思います。
一般に霜は八十八夜まで「八十八夜の別れ霜」といわれており、この時季からは天候が安定されるといわれ、農作業を始める目安とされてきました。
ただ、「九十九夜の泣き霜」という言葉もあり、遅くにまだ霜が降りることもあるため、油断は大敵のようです。
八十八夜に摘んだお茶は、長寿の薬になるといわれています。
新茶の優しい香りとほのかな甘みが、心も体も癒してくれますね。産地ごとに新茶の時期が変わりますから、それぞれの地域の新茶を味わうのも楽しいひと時になりそうです。
くらしのこみちでも「新茶の愉しみかた」の手習い塾を開催いたします。もしお時間がございましたらぜひご参加くださいませ。
2023年(令和5年)5月 皐月
端午の節句
「端午の節句」は男の子が健やかに育つことを願う一日です。もともと旧暦5月は梅雨の湿気で伝染病や害虫に悩まされる時季でした。そこで奈良時代、5月の最初の午の日に菖蒲を飾って邪気を払うようになりました。その後武士たちが菖蒲を「勝負」「尚武」に通じる縁起物として大切にするようになり江戸時代に広まったそうです。
菖蒲の葉を束ねた菖蒲湯につかれば、これからの夏に向かって元気に過ごすことができるといわれています。
またこの日は「柏餅」や「ちまき」をいただくことが多いですね。「柏餅」は子孫繁栄を意味する柏の葉が使われています。
また「ちまき」は中国から伝わったといわれており、無病息災や厄除けを祈願するものとして食されています。(ちまき画像提供:あん庵)
2023年(令和5年)5月 皐月
虫が告げる季節
4月の歳時記の記事で、(4月の歳時記はこちらから)七十二候には花や鳥、気象など自然の変化をあらわしているということをお伝えしておりました。4月はツバメや雁が登場したのですが・・・
5月には、虫が登場します!(※ここでいう虫は人、獣、鳥、魚、貝などを除いた小動物をさしています)
まずは立夏の初候「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」。
朝晩の寒さが和らいで、蛙の合唱が聞こえてくるころです。蛙がげこげこ鳴いている声をきくとそろそろ春も終わりかけで、初夏が近づいてきているなぁと感じますね。2023年は5月6日からとなっています。
そして、次は「蚯蚓出(みみずいずる)」。なんと、ミミズまで暦に出てくるとは!
立夏の次候にあたり、5月11日から。
土の中で冬眠していたミミズが、ようやく目覚めて出てくるころらしいです。気にしたことがなかったので今年は意識してみようかと思います。
小満の初候(5月22日から)には「蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)」。蚕が桑の葉を盛んに食べて生長するころです。
様々な季節の表し方がありますね!七十二候にこれからも注目していこうと思います。
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