くらしのこみち

2023年(令和5年)3月 弥生

歳時記
2023.2.27
啓蟄 3月6日から 地中で冬眠していた虫が目覚めるころ
春分 3月21日から 昼と夜がほぼ等しくなるころ
2023年(令和5年)3月 弥生
上巳の節句(桃の節句)
「上巳の節句」より「桃の節句」の方が聞き慣れているかもしれませんね。
上巳とは3月最初の「巳の日」のことで、災いが降りかかりやすいとされる忌み日。
平安時代には紙などで造った人形で体を撫でて穢れをうつし、身代わりとして川や海に流す「流しびな」や、人形を使った「ひいなあそび」が行われていたそうです。
それがやがて、ひな人形を飾って、女の子の厄除けと成長を願う行事に変化していきました。
さて、ひな祭りには欠かせないものがいくつかあります。
まず雛あられは桃色・緑色・黄色・白色で四季をあらわし、一年間の健康と幸せを祈ります。そして3色の菱餅は、緑が新芽・白が残雪・桃色が桃の花で、それぞれ健康・清浄・魔除けといった願いが込められています。
ハマグリのお吸い物は、上下2枚の貝がもともとの組み合わせでしかぴったりと合わないハマグリに、良縁と夫婦円満の願いを託しています。
また、白酒(甘酒)を飲む風習もあります。
「あかりをつけましょ♪ぼんぼりに~」から始まるひな祭りの唄には白酒で顔をあからめる右大臣が出てきます。
白酒とは蒸したもち米にみりん、または米糀と焼酎などを混ぜ込んで作られたもの。お子様にはアルコールが入っているので飲めませんが、代わりに米糀で作られたノンアルコールの甘酒で雰囲気を味わうのもいいですね。
2023年(令和5年)3月 弥生
春分の日とお彼岸
今年の春分の日は3月21日。国民の祝日で「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」という意味があるのをご存知でしたか?
春は、冬眠していた動物が目を覚ましたり、植物が芽を出したり、新たな生命の誕生を感じられる季節。
新芽や春の花のつぼみが膨らんでくる様子は、毎年のことながら春の訪れを感じ、ワクワクします。
当たり前だと思っていた自然の恵みや理にあらためて感謝しながら一日を過ごしてみませんか?

またこの春分の日の前後にお墓参りをする方も多いと思います。春分の日を中日とする前後3日、合わせて7日間は「彼岸」です。彼岸とは、極楽浄土のこと。仏教では極楽浄土は西にあると考えられ、春分には太陽が真西に沈み極楽ともっとも通じやすいことから、この日に先祖供養をします。
ちなみにお彼岸は他の仏教国にはない、日本独自の風習だとか。
西に向かい、今の私たちにつながるご先祖さまに感謝の気持ちを伝えましょう。
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