くらしのこみち

2022年(令和4年)12月 師走

歳時記
2022.11.29
大雪 12月7日から いよいよ冬本番を迎え、雪が降り積もる地域が増えてきます
冬至 12月22日から 一年でもっとも太陽の出ている時間が短く、夜が長い日です
2022年(令和4年)12月 師走
正月事始め
新年を迎えるしたくを始める日、それが「正月事始め」です。
12月13日と毎年決まっており、新年を連れてくる神様・年神様を家へお迎えする準備を始める日です。
江戸城で行われていた「煤払い」が庶民に伝わり、現在も「大掃除」として根付きました。
またその昔、門松用の松やおせちを調理するために薪を採りに行ったのが、12月13日でした。
実は、門松やしめ縄といった正月飾りは、この日以降に飾るのが習わし。
昨今の暮らしではクリスマス飾りも片付いた、末広がりの28日がおすすめです。
ちなみに飾ってはいけないのが、29日と31日。
29日は「二重苦」につながり、31日は「一夜飾り」といわれ、縁起が悪いとされています。

今年は、正月事始めを意識して、この日から少しずつ大掃除を始めてみてはいかがでしょうか?
2022年(令和4年)12月 師走
冬至
令和四年の冬至は12月22日。北半球では、一年でもっとも昼間が短く、夜が長い一日です。
一年でいちばん日照時間は短く、夜が長くなりますが、一方で翌日から少しずつ日が長くなる、太陽の力が復活する「一陽来復(いちようらいふく)」のおめでたい日と考えられてきました。
冬至と聞くと、「かぼちゃ」や「柚子」を思い浮かべる方も多いと思います。
かぼちゃは冬至に食べると風邪をひかないとされています。野菜が不足する冬場に栄養価の高いカボチャを食べ、寒さを乗り切ろうという無病息災の知恵が詰まっています。また、かぼちゃは別名「ナンキン」。「ん」がつく食べ物を食べると「運がつく」といわれていて、
ほかには「レンコン」・「ギンナン」・「カンテン」・「ニンジン」・「キンカン」・「ウンドン(うどん)」など。それぞれ、「ン」が2個ついているので多くの幸運が呼び込めるそうですよ!

「柚子」については柚子湯につかる習慣がありますね。これも風邪をひかずに冬を越せるといわれているから。
由来には諸説あるようで「冬至」は「湯治」とかかっていたり、「柚子」と「融通が利く」という語呂合わせなど。
端午の節句の菖蒲湯のように、その芳香が邪気や穢れを払ってくれます。
柚子はカットして、さらしなどの布巾でくるみ、お湯に浮かべて使います。
冬至には柚子湯で疲れを癒し、これからどんどん慌ただしくなっていく年末を乗り切りましょう!
2022年(令和4年)12月 師走
年末年始の過ごし方
一年をしめくくる「行事食」は「年越しそば」、そして新しい年を迎えて家族そろって食するのが「おせち料理」や「お雑煮」です。
日本には、季節の行事ごとにそれぞれの「食」があり、意味が込められています。

「年越しそば」は江戸時代に定着した文化で、「細く長く暮らせるように」という願いが込められています。また、そばは他の麺類よりも切れやすいことから「今年一年の厄災を断ち切る」という意味もあるそうですよ。
一年を振り返りながら、除夜の鐘とともに気ぜわしかった年の瀬が終わり、新しい年が明けていく。
大晦日の風物詩ですね。

年が明け、家族で囲む初めての団欒、ごちそうといえば「おせち料理」。
季節の節目に歳神様に捧げる供物が「おせち料理」となりました。
正月三が日には「かまどの神様に」に休んでもらう、買い物や料理などの家事もお休みにするといった意味も込め、保存がきく料理が中心になったとも言われています。
子孫繁栄の数の子、無病息災の黒豆、商売繁盛の栗きんとん。
重箱に並ぶ料理はそれぞれにおめでたいいわれがあります。
これからの一年が、良い年になりますように。
家族みんなが健康でいられますように。
そんな願いを込めながら、おせち料理を用意し、そして感謝しながらいただく。
そんな厳かな元旦の朝は、自然と気持ちが引き締まります。
いつもと同じ朝の始まりなのに、これこそ日本のお正月だなぁとありがたく晴れやかな気分になる元旦は、いくつになっても楽しみな一日です。
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