くらしのこみち

2022年(令和4年)10月 神無月

歳時記
2022.9.29
寒露 10月8日から 草木に冷たい露が降りるころ 秋の味覚が充実してきます
霜降 10月23日から 早朝に霜が降り始めるころ 山では紅葉が一気に始まります
2022年(令和4年)10月 神無月
旧暦の10月の異称である「神無月」。
「神さまがいない月」とはどういうことでしょうか?
さまざまな諸説がありますが、ひとつには日本中の神々が島根の出雲大社に集まり、普段おられる場所を留守にするためだというもの。
旧暦の10月10日~17日まで執り行われる出雲大社の「神在祭(かみありさい)」に集まった神さまは翌年のご縁について会議を行うとされています。
縁結びのご縁だけではなく、天候や農作物などの出来についても話し合うそうですよ。
出雲地方ではたくさんの神さまがおいでになるので「神在月」と呼びます。

もう一つの説は、「無」の字を「の」という意味に捉えるもの。
例えば6月も梅雨時期でたくさん雨が降り、水が豊富なのに「水無月」と書きますね。
2022年(令和4年)10月 神無月
十三夜
9月10日の十五夜、皆さんは月をご覧になられましたか?
そして10月8日には「十三夜」のお月見があります。
どちらか片方だけでは「片月見」となってしまい、縁起が悪いとされています。
十三夜とは実は日本独自の風習です。
十五夜は中国伝来の風習で、月の神様に豊作を願うものなのですが、一方の秋の収穫を終えた十三夜は、秋の収穫に感謝しお月見を行います。
晴れることが多い時季で「十三夜に曇りなし」という言葉があるくらい。台風シーズンの十五夜よりもよく月が見えるようです。
十三夜の月は満月の手前なので少し欠けた月。少し欠けている月を眺めるとは・・・日本人の美意識を感じますね。
お仕事の帰りでもふと空を見上げてみませんか?
2022年(令和4年)10月 神無月
新米を愉しむ
「読書の秋」、「スポーツの秋」、「芸術の秋」・・・
さまざまな秋の愉しみ方がありますが、やはり「食欲の秋」は外すことができませんね。
一年の中で一番食欲の増進する季節、秋。
夏の暑さで落ちた体力も回復し、いよいよ食材の収穫時期にもあたるため、美味しい食べ物から目が離せません。
そして、日本人にとって欠かすことのできないのがお米。
今年収穫されたお米を新米といいます。
新米は沖縄県石垣島でとれるものが一番早く、7月には出回りますがなかなか全国には行き渡りませんので、一般的には9月頃より各地の新米をいただくことが多いですね。
お米は八十八と書きますがこれは、昔お米を作る過程が88工程の作業からなっていたことからきているのだとか。
初物は縁起がよいと言われ、食べると寿命が75日延びると言われてきました。
農家の方が丹精こめて大切に育てたお米に感謝して、無病息災を祈りながら、美味しくいただきたいですね!
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