くらしのこみち

2024年(令和6年)月 弥生

歳時記
2024.2.29
2024年(令和6年)月 弥生
桃の節句

3月3日は桃の節句、別名上巳(じょうし)の節句と言います。
旧暦の3月一番初めの巳の日という意味ですが、後に3月3日に定められました。
巳(へび)は脱皮をして生まれ変わることから、穢れを祓い清める行事とされていたそうです。
江戸時代には、上巳の節句には平安時代のころから行われてきた流しびなに代わり、ひな人形を飾る風習が根づいてきました。
ひな人形には厄災を人に変わって引き受ける人形(ひとがた)の役割がありました。
そこから女児の健やかな成長や幸せを祈る日となったのです。
大人になってもひな人形を飾り、ひな祭りを祝うことは愉しいものです。
毎年、同じ飾りを同じように飾ること。
「今年も、飾ることが出来ました。」と当たり前のことがありがたく感じることができる、日本ならではの季節のしつらえはこれからの世代にも引き継いでいきたいと思います。

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春分の日と彼岸

春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」として、国民の祝日のひとつです。今年は3月20日です。
新芽や春の花のつぼみが膨らんでくる様子は、毎年のことながら春の訪れを感じ、ワクワクします。
当たり前だと思っていた自然の恵みや理に感謝する日なのですね。
またこの春分の日の前後にお墓参りをする方も多いと思います。
春分の日を中日とする前後3日、合わせて7日間は「彼岸」です。
彼岸とは、極楽浄土のこと。仏教では極楽浄土は西にあると考えられ、春分には太陽が真西に沈み極楽ともっとも通じやすいことから、この日に先祖供養をします。
西に向かい、今の私たちにつながるご先祖さまに感謝の気持ちを伝えましょう。

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「桜始開(さくらはじめてひらく)」とは

春分は、古来より人々に愛でられてきた桜がようやく花を開き始めるころ。春分の次候は「桜始開」です。
2024年は3月25日から3月29日まで。開花を予想する花は、本州の場合はソメイヨシノです。
この花は江戸末期に接ぎ木によって全国に広がった一本の木のクローンが標本木となっています。
日本の春の象徴である桜のつぼみがほころんでくると、春の喜びを感じますね。

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