くらしのこみち

2024年(令和6年)1月 睦月

歳時記
2023.12.27
寒の内の愉しみいろいろ


2024年(令和6年)1月 睦月
「1月7日は「人日(じんじつ)の節句」
あまり聞き慣れない人日の節句ですが、1月7日に七草がゆをいただく方は多いと思います。人日とは五節句のひとつで七草がゆを食べることから「七草の節句」とも呼ばれます。
このほかには3月3日の上巳の節句、5月5日の端午の節句、7月7日の七夕の節句、9月9日の重陽の節句があります。
古来中国では1月7日に一年の無病息災を願って、またお正月のご馳走で弱った胃を休めるために、7種類の野菜を入れた羹(あつもの)をいただく習慣がありました。
この習慣が日本に伝わって七草がゆとなりました。歴史は古く、平安時代には始まり江戸時代には一般的に広まったそうです。セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロのことを春の七草といいます。ご馳走続きのお正月明けには、この七草がゆが体にもやさしい気が致します。
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「小正月」
1月15日を小正月(こしょうがつ)といいます。
松の内に忙しく働いた主婦をねぎらう意味で「女正月」とも呼ばれています。
関西では、小正月までを松の内とします。(松の内の終わりの時期は地域によって異なり、関東や東北、九州地方などは1月7日までとなります。
最近はくらしのこみち地方(大阪)でも1月7日が「松の内」ということが増えてきているようにも思います。)
小正月には、1年の健康を願って小豆粥を食べる風習があります。小豆のように赤い色の食べものは邪気を払うと考えられているのですね。また、鏡開きで砕いた鏡餅をぜんざいに入れて食べるのも、小豆粥と同様に無病息災を願っての季節のごちそうです。
2024年(令和6年)1月 睦月
「寒の内」に汲まれた「寒の水」
小寒の初日を「寒の入り」とし、この日から節分までの30日間が「寒の内」と言います。
日の出ている時間は冬至から徐々に伸びていますが、寒さは厳しさを増していきます。この一年で最も寒い期間に汲まれた水を「寒の水」と言い、気温も湿度も低く雑菌が少ないことから一年で最も質がよく、保存に向くそうです。この「寒の水」を使って酒や味噌、醤油などの仕込みが行われることを「寒仕込み」と言います。
また、小寒のあとは大寒。この時季にあえて武道や芸事などの稽古を行う「寒稽古」があります。
技術の向上とともに、寒さに負けない精神力を養うという意味もありました。
くらしのこみちでも「寒仕込み みそ仕込み教室」を手習い塾で毎年行っています。ぜひご参加ください!
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