よろずを継ぐもの

scroll
溢れるほどの情報が行き交う現代において埋もれてしまいがちなもの語り
そのひとつひとつに知的好奇心を掻き立てるような
小宇宙が広がっているのかもしれません
そんなもの語りをめぐりながら
忘れてしまいがちな目には見えない大切なものを喚び起こし
記憶や感情とともに受け継がれ、進化を遂げ、
さらに時を重ねていくであろう“継ぐべきもの”を語りましょう

Stories
- 読みもの -

千鳥屋「チロリアン」
2024.4.17
NEW お菓子の史

千鳥屋「チロリアン」

ロールクッキーにクリームを入れたお菓子のなかでメジャーどころと言えばCreamCollon(コロン)が真っ先に頭に浮かびます。とはいえ遠足で1度くらい買った事あったかな⁉ぐらいの記憶しかありません。そんなコロンに似た形状の「チロリアン」、はじめて行った福岡出張のお土産コーナーでひときわかわいいパッケージが並んでいてすぐに目に留まったものです。
九重本舗玉澤「霜ばしら」
2024.3.29
NEW お菓子の史

九重本舗玉澤「霜ばしら」

ある日、夜が明けてまもなく、国道の温度計には1℃凍結注意と表示されていました。こんな時間のキーンという静けさと寒さも、この冬最後かもなぁ‥そんな風に冬の名残惜しさを楽しみながらポケットにしっかり手をつっこんで白い息を吐きながら駅へと急ぎました。
パンジー・ビオラ
2024.3.3
花鳥風月

パンジー・ビオラ

太陽の力が一番弱まるという冬至を境に、日増しにと日が長くなっていきます。冬の間どこかふさぎこんだ気持ちになりがちでしたが、近頃では日の出もだいぶ早くなり、今頃を境に再び力が甦り「陽」に変わる、運気が上がると昔からそう信じられていました。早春の雨が降り、春一番の便りがあちこちから聞こえてくる今日この頃。通勤途中の民家や公園の花壇にも花々が咲き始め、ささやかな日々の移ろいに心がわくわくする季節になりました。
つたや總本家「カスドース」
2024.2.22
お菓子の史

つたや總本家「カスドース」

そのむかし卵や砂糖が贅沢品とされていたころはお殿様しか食べることが許されなかったというお菓子。そんなストーリーをなぞりながら15時のおやつにパクついてみると、私はきっとお殿様にはなれないだろうから、恵まれたこの時代に生まれ、一般庶民の私でもこのお菓子を食べることが許されていて良かったなぁとしみじみ感じられました。